群青『しましま』
「しましま」と呼ばれる妖怪が人間達と暮らす町で、そのしましま相手に土産物を売っている大葉屋。
その大葉屋に暮らす、本人はしましまが大嫌いなのに相手からは好かれてしまう次男(つぎお)。彼を主人公として、しましま神が眠る山の麓を舞台に、大葉屋の人々としましま達が紡ぐ物語。
次男普段はおっとりしているけれども弟のこととなると人が変わる長男、好奇心の塊で怖い物知らずの女の子みっちゃん、しましま神と関わりの深い女性と同じ名前を持つ祝子、そして多彩な性格と姿を持つしましま達。
登場キャラクタ達は皆個性的で良く動きます。特にのりちゃんの子供らしい好奇心で動きまくる様が愉快。
喪った過去の体験からしましまが大嫌いな次男。しましま達との交流を通じて、その喪われた過去を思い出し、過去の蟠り解消していく様を描きます。
ただ、投げっぱなしになってしまっている伏線や設定がいくつもるので、ストーリー的には若干消化不良の印象も。ちょっと惜しいなあ。
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