「チャンピオンRED」07年12月号

南條範夫/山口貴由シグルイ」第51景 一ツ目
 うおお。誰がこんな展開を予想し得たでしょうか。
 虎眼流は化け物揃いというのを今まで何度も見せつけられてきて、その凄さは分かったつもりになっておりましたが、まだまだ認識が甘かった。
 「牛股権左、あれは人にござるか……?」という雪千代のセリフが再び頭を過ぎります。
 ネタバレになるので以下反転。
 「ものを思うは脳ばかりではない 臓器にも記憶は宿る 筋肉とて人を恨むのだ」
 と頭を斬られて死んだハズの牛股師範がゾンビ化して復活、検校屋敷を急襲。

 うーむ、こんな人たちを敵に回した伊良子がますます不憫に思えてきました……。
 

八神健どきどき魔女神判!」第3回 LuckyLucky巫女裁断
 隙間無く連発される小ネタとパロディの勢いに笑わされてしまいました。コスプレ喫茶の名前が「Nice boat」だとか、もえたんのコスプレした娘のネームプレートに「ぺんき」とか、「もょもと」のパスワードとか。そのほかにも盛りだくさん。亀甲縛りにされた巫女さんを黒板消しでさすりまくる、という馬鹿なんだかエロなんだかよく分からないこの加減も楽しい。


藤見泰高/カミムラ晋作ベクター・ケースファイル」Act.10 赤い侵略者
 畳フェチの少女とダニのお話。
 畳の上を裸で転がったり、風呂場に敷いた防水畳の上でシャワーを浴びながら四つんばいになったりしているサービスカットがバカらしくもエロっちくて実にこの漫画らしいなあ、と。後者はマットプレイにしか見えません。


木々津克久フランケン・ふらん」Ep.7 HOLD ME TIGHT 心中に失敗して男が女を解体している現場に出くわしたふらんは手術で女の首だけを再生。首と男の誰にも邪魔されない愛の生活が始まりますが、男はやがて彼女を抱きしめたいと思う様になり――。
 うーむ。毎回ビジュアル的にも楽しいのですが、それ以上に易々と倫理の壁を乗り越えてあっけらかんとしているこの作風は素晴らしいものがあるなあ、と。来月に出る単行本が楽しみです。


横山光輝/今川泰宏/戸田泰成ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」 第14話 幻術V.S.幻術
 やはりあの程度では死んでいなかった残月。幻妖斎との壮絶な幻術バトルが開始。それにしても幻妖斎の顔がいちいち濃くて素晴らしい。
 そしてその裏で展開する林冲史進の因縁。史進のこれでもか! という小物臭が味わい深い。
 更にGR3を早くもぶっ壊すつもりで運用する大作少年。
 それにしても中条&韓信のウザい二人組はとことんウザったくて素晴らしい。そんな二人が今月はついに実害を出しました。やんややんや。


二ノ瀬泰徳「ヘクセン=リッター 魔女の騎士」Turn.6深遠なる箱庭と暴かれた秘密
 海だ、水着だ、触手だ! というわけでいつもより多く暴走しております。多数の触手に嬲られまくる男の子、という絵面が見られるのは(一般誌では)チャンピオンREDだけ! 今回はいつにも増して突っ走ってるな、と思ったら最終回でしたか。
 基本はお姫さまと従者の少年のもどかしい恋、という話しの構造のハズなのに、性的嗜好がアブノーマル過ぎて「狂い咲き」という言葉が似合いすぎる作品になっておりました。次回作も是非これを上回る狂いっぷりを見せてくれるのを期待しております。
 11月発売のコミックを見逃すわけにはまいりますまい!


チャンピオン RED (レッド) 2007年 12月号 [雑誌]

チャンピオン RED (レッド) 2007年 12月号 [雑誌]