中山昌亮『不安の種+』2巻
- 作者: 中山昌亮
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2007/12/07
- メディア: コミック
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うーん、この2巻も素晴らしく無気味な話が詰まっていて鳥肌立ちっぱなしであります。
因果も何もなく、ただ「何だか変なモノ」に行き逢ってしまった怖さ。
オチも何もなく、淡々と経過を描写することで生み出される放り出されたような不安感。
1巻の時にも書きましたが、目の描写が大変に気味が悪い。
そこから注がれる視線が怖い。
人に似た形をしていながら、しかしどこか位相がずれている存在からじっと注がれる視線。何を考えているのか感情が読めない目から注がれる視線は不安と恐怖を掻き立てます。
例えば表紙も飾っている「シーン」1〜4に出てくるサングラスの男の目。
人ならざる瞳からは、はっきりとした感情は読み取れませんが、何か悪意とか害意のようなもの放散されていて、とても厭です。
人間の顔をしていながら、目と表情が人間とは異なるのモノから感じるこの不安。こっちを「見ている」ことはひしひしと伝わって来ているのに、その意図が人間のそれとはずれていて図ることができない無気味さ。この「視線」を紙面から向けられるだけでぞわぞわと背筋を悪寒が走ります。ああ、なんて厭なんでしょう!
しかしまあどうでもよいことなのですが、この作品で触手プレイが見られるとは夢にも思わなかったなあ。