武梨えり『かんなぎ』(2)
ほほえましい日常がゆるゆる展開する伝奇漫画の第2巻。
――伝奇漫画?
そんな感じで神様と同居中の仁君。うまいん棒を食パンに挟んで食べたり、ソースをパンに塗って食ったりと相変わらず悲惨な食事風景がしかし平然と繰り広げられております。ああ、こういうシーンの緩い笑いがいいなあ。
そして2巻ではナギが仁の学校に出入りするように。
部外者であるはずのナギですが、天然っぷりと可愛らしさからたちまち学園の密かなアイドル……というか愛玩動物的存在に。
ナギの行動に時折どきどきしている仁の初々しさが良い感じ。メイド喫茶でバイトしているナギにうっかり「エロ可愛すぎて直視できないから寄るな!」と言い放ってしまう展開など素晴らしいものが。実はこの漫画一番の萌えキャラは仁君かもしれません。
武梨えりのスッキリとしていて柔らかい線で描かれるキャラ達が実に魅力的に動いております。意地っ張りでオカルトマニアで世間知らずでズボラなナギが可愛らしいことこの上ない。
また、巻末に「ゼロサム増刊 WARD」に掲載された短編「怪傑妖精プニャタ」を収録。
トラブルメーカーの妖精が先輩に思いを寄せる女の子の力になろうとして――中々味わい深いオチに。可愛い絵柄でこういう間の抜けた展開がたまらないです。
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