原作:山田風太郎 漫画:せがわまさき『Y十M 柳生忍法帳』(6)

 「会津七本槍」のうち、三人までを打ち破った十兵衛と堀の女達。会津に退く加藤明成を追って奥州街道で戦いが始まる。

 足を挫いたお圭を介抱しようとした十兵衛に焼き餅を焼き、拗ねて十兵衛の元から去ってしまったお鳥とお圭。可愛らしいなあ、とか思っていたら七本槍の一人・鷲ノ巣廉助に捕らえられてしまうという王道の展開に。
 些細なことで十兵衛に対する想いが溢れてしまう堀の女達。それぞれの反応に個性が表れていて可愛らしい。そして、鬼神の如き強さの十兵衛が女達の反応に狼狽えてしまう様がまた面白い。
 そして、裸にひん剥いて二人を振り回す鷲ノ巣の「女人袈裟」の描写がまた大変に素晴らしい。

 芦名銅伯と南光坊天海の関係など、謎を提示しつつ舞台はいよいよ会津へ。

 それにしても、せがわまさきの描く女性は実に色気があっていいなあ。匂い立つような艶っぽさが素晴らしい。おゆらの方の表情とかエロティックに過ぎます。

Y十M(ワイじゅうエム)~柳生忍法帖 6 (6)Y十M(ワイじゅうエム)~柳生忍法帖 6 (6)
せがわ まさき 山田 風太

講談社 2007-02-06
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