土山しげる『喰いしん坊!』13巻

 喰いワングランプリ決勝ラウンド第二試合、ドンブリ喰いの安VS満太郎の豚マン対決が遂に決着。

 満太郎を罠に嵌め、この道に引きずり込んだ因縁の男との対決は、正道と邪道というアプローチの違いはあったものの、持てる力を全て出し切って勝負をした者同士の清々しい余韻が。

 そして第三試合は万力の政VS極道喰いのきよしのハンバーガー対決。
 OKFFのフードファイター同士の戦いとなるこの勝負。万力の政がOKFFに入るきっかけと現在までの足跡が描かれておりますが、人相変わり過ぎです、政。純朴そうな青年から悪役の厳つい顔に。
 こんなにも人相が変わる特訓の様子も描かれておりまして、それ半茹でのタコを一日5匹喰わせるとか、キツそうだけれどバカバカしいこの感じがたまりません。

 対するは「極道喰い」という通り名はあるものの、その喰い方が知れないきよし。ハンバーガーを圧し潰して一気に4つ食べる政に対して、きよしが見せた食べ方とは――
 いやはや、何とも馬鹿らしくて素晴らしい。きよしの「覚醒」の絵面とかも実にいいなあ。この喰い方で本当に強いのかどうかさっぱり分かりませんが、とにかく大変に楽しい。

 そして、次なる戦いは大喰いのダークフォースに染まった元TFF、現OKFF所属の麺喰いの鳥飼対TFF最強の男・ハンター錠二。
 かつて鳥飼との戦いで一度だけ錠二が敗れた事があるという。その戦いとは――そうめん勝負。
 そして第四試合の食材はそうめん!

 というところで以下次巻!
 いやー、相変わらず素晴らしい熱さと馬鹿らしさのバランス、テンポの良さで一気に読ませます。次巻も楽しみであります。

喰いしん坊! 13巻 (13)喰いしん坊! 13巻 (13)
土山 しげる

日本文芸社 2007-05-10
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