糸杉柾宏『MONOクロ』

主人公・日下部九朗は影の薄い冴えない青年。同じくラスの天野瞳に想いを寄せているが、顔はおろか名前さえも覚えて貰えない始末。自分を石ころのような存在と考え、せめてあの石であれば天野さんの下着を覗けるのに、と考えたら――石になって覗けてしまいました!

 そんな感じで目覚めた日下部君のモノに乗り移る能力。この力を使って憧れの天野さんに近づこうとしますが、その過程で遭遇する様々なエロハプニング。

 天野さんの下着に乗り移ってみたり、お姉さんが大人のオモチャを使って自慰に耽るシーンを覗き見、あまつさえそのオモチャに乗り移ろうとしたり、生徒会長のレズシーンを覗き見たり、PCに乗り移ってエロゲー世界を体験したり、逆に悪霊に乗っ取られて巫女さんとオイしい思いをしたり、スキー合宿の温泉で女湯のお湯に乗り移ったり、とやりたい放題。

 「チャンピオンRED」に成人マークは付いてなかったよね……? と思わず確認したくなる一般誌掲載作にはあるまじきエロ描写。
 「乗り移り」を活用してのアングルやシチュエーションも自由自在で、バリエーションに富んだエロスが盛り込まれております。

 細身なのにメリハリの効いた体付きの女の子達が悶えている描写は大変可愛らしいものがあります。個人的には挑戦的な巫女さんが大変に好みでありました。

 にしても、糸杉柾宏先生って女性だったんですね。電撃萌王か何かでそんな記述を見たときはそういうネタ振りかと思っておりました。

MONOクロMONOクロ
糸杉 柾宏

秋田書店 2007-05-18
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