中嶋ちずな『いいなり! あいぶれーしょん』2巻

 不思議な光の糸によってアソコと右手が繋がった雫石とコウキ。感覚が繋がった二人の心までが繋がる時、驚異の1000%挿入が発動するのでありました――。
 
 1巻よりも更にエロスと変態度と狂気が増した第2巻。(→1巻感想
 まるで息をするように、いつでもどこでもお漏らし。何だかお漏らしという行為が至って普通の行為に思えてくるから大変。

 この2巻ではの項数の役3分の1を費やして、オシッコを我慢する薫子姉さんを執拗に描いております。
 行く先々で紙がなかったりトイレが壊れていたりでオシッコを我慢させられる薫子さん。しかしついに限界は来て――という。

 うぅむ。かつて一般誌でこんなにも女性の排尿シーンに焦点を当てた作品があったでしょうか。
 顔を赤らめながらひたすら尿意を我慢する薫子さんがエロティック。我慢に次ぐ我慢の後にようやく訪れた解放――と思ったら、その音を携帯電話で中継しちゃったり、それを防ぐために途中でオシッコを止めようとしたり、でも我慢しきれず出ちゃったりと、いったいどこまでマニアックなんだ、といいたくなります。

 しかし、そのマニアックさが霞んでしまうくらいに、登場キャラ達の言動がナチュラルに狂っているのがすごい。

「私に…おしっこ…かけてください…薫子さんの苦しみも暖かさも…全部…受け止めますから」と言い出す雫石や、制服の袖を破って紙の代わりに拭けという貫一郎、この辺が全部善意の行動という辺りが狂っております。

 この他にももう一人の半人半機の少女・ナムの契約者コタローが登場。温泉で「おまんま おまんま」と叫びながらナムをあいぶする様などは――正直、いいのか、これ? と思ってしまうくらいにアレであります。その後のおちんちんを握る展開も含めて大変な馬鹿さ加減と狂気とエロスが充ち満ちております。

 しかしまあ、やはりこれはちょっと尋常の作品ではありません。
 巨人や半人半機の謎などの物語を構成する要素が語られていても、溢れるお汁の圧倒的な量の前に、全てはどうでもよくなって流されてしまいます。後に残るのはひたすらなおバカさとやり過ぎ感と明るい狂気。
 変にブレーキをかけず、是非この狂気を保ったまま突き抜けて欲しいですね。

いいなり!あいぶれーしょん (2) (角川コミックスドラゴンJr. (KCJ110-2))いいなり!あいぶれーしょん (2) (角川コミックスドラゴンJr. (KCJ110-2))
中嶋 ちずな

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