菅原キク『マヨイ屋の店番トキワ』1巻

マヨイ屋の店番トキワ(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

マヨイ屋の店番トキワ(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

 平凡な高校生 葉介のもとに現れた少女トキワ。マヨイ屋の店番と名乗る彼女は宝具を使って人々の願いを叶えることができ、歴史上の人物達もマヨイ屋の道具を使って望みを叶えてきたのだという。宝具によって望みを叶えないとマヨイ屋に戻れないトキワと、あくまで平凡を望む葉介のトラブルに満ちた日々の始まり始まり。

 要らない道具を押しつけて無用のトラブルを引き起こすドラ○もん、的な立ち位置のトキワ。おかっぱ頭の和服幼女、マイペースで妙に態度が尊大なのに世間知らずで恐がりで、と味のあるキャラなのが可愛らしい。偉そうなのに見た目相応の子供っぽさがしばしば顔を出す様が。起き抜けの眠そうな顔とか大変に愛らしいです。
 そんな彼女が葉介の望みを叶えるため――というか自分がマヨイ屋に帰るために取り出す宝具は大きな力を持っておりますが、葉介がそれ望んでいないことと、トキワが澄ました顔した割に抜けているのでいつもトラブルばかり。ドタバタと賑やかで楽しいネタが多ですが、たまに生臭いネタ(教師の不倫とか)とかが挟まったりするのが侮れません。

 クールに見えて実は隙が大きいトキワと、地味で常識人の葉介のデコボココンビが繰り広げる騒動が可愛らしくて愉快でありました。