山崎毅宜『白球少女』2巻
- 作者: 山崎毅宜
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2008/05/12
- メディア: コミック
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天才的野球センスを持つのになぜか野球嫌いの転入生・白石円。彼女の才能を見込んで何とか野球をさせようとする野球部の面々。これはそんな若者達を描いた青春野球漫画……に見せかけた、もっと破天荒でおバカな何かであります。
というわけで、相変わらず一向に野球をやる気配の無いままひたすら楽しくおバカに展開する『白球少女』。
才能があるのに野球をやらない円が抱えている悩みと、何とか彼女に野球をやらせたいという周囲の思惑を物語の核に据えながら、実際には野球を全くせずにおバカで賑やかなドタバタで物語を進行させるというズラしっぷりが実に愉快であります。「野球漫画であること」を遊んでいるというか。
この2巻では粗暴でパワフル、でも愛する雅巳の前では恋する乙女な金子華美、円の父親であり常識外の存在・白石源五郎など、破天荒なキャラ達が増えてますます物語は賑やかに、そして混沌の度を増していくのでありました。源五郎の無茶苦茶さ、華美の大きな体から溢れる力と可愛らしさ、どちらもこれから存分に物語を引っかき回してくれそうな実にいいキャラしております。早速、円&華美&雅巳のラブコメチック三角関係が!
とにかく男子達はおバカに、女子達は可愛くでも一癖ありと愉快に賑やかにキャラ達が跳ね回っております。そんなキャラとギャグの愉快さもこの作品の魅力。
そして更なる魅力は爽快なキャラ達のアクション。
特に円VS源五郎の動と静のメリハリが効いたバトルの描写(そう、バトルなのです)、これが素晴らしくいい。一体何の漫画だコレは! というくらい気合いの入った迫力の戦闘シーンが展開しております。他にも躍動感溢れるキャラの動きがとっても気持ちいい。
更に2巻では温泉でサービスシーンもありで、画的に大変に魅せてくれておりますよ。おっぱい増量中。
うーん、総括するととにかく楽しい。
野球をひたすら外れておバカに楽しく進む物語ではありますが、しかし、その芯の部分は案外しっかり野球にまつわる青春がドラマを回しております。
「野球漫画」という意識は取っ払ってとにかく読んで貰いたい一作。強力にお勧めいたします!
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