大井昌和『今日から桜田ファミリア』1巻
- 作者: 大井昌和
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2008/06/28
- メディア: コミック
- クリック: 16回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
アパートに暮らす三男七女の兄弟姉妹。駆け出しラノベ作家の長男・賢心を中心に綴られる賑やかで騒がしい日常。
いきなり一時に11人という大人数が登場して、これは頭に入らなかったら大変だ!
と思ったものの、それぞれ外見も性格も年齢も全く異なるキャラ達が一日の生活の流れを追っていく中で、それぞれの個性を自然に発揮しているのですんなりと各キャラ掴めます。
大人、学生、子供、赤ん坊、それぞれ立場が違う中で見せる日常の断片は実に各人の個性を良く表していていて、そして楽しげであります。
昼間は外に出ていても、帰ってきて一つになる家族。大家族ならではの喧噪に包まれ、外とはまたちょっと家族の表情を見せる各人。そこにほの見える家族の絆の暖かさ。
個人と家族、長男の視点を介して二つの場を一日の時間の推移に沿って追いかけ、一つづつエピソードを繋いでいくのが効果的に機能しております。
まだ1巻ではそれぞれがどういう人物か、一日をなぞって舞台と役者を提示したオープニングという感じ。
各人物の掘り下げや、これだけの大人数の兄弟、そもそもの成り立ち、というのにはまだ触れられていないのでそこら辺も次巻以降でどう語られるのか楽しみであります。