「アフタヌーン」08年9月号

 雑誌の感想が遅れがちでアレですが、取りあえず書いておく方向で。
 あと、今月からカテゴリに雑誌名・掲載誌名を入れることにしてみました。主に自分が探しやすくするために。

月刊 アフタヌーン 2008年 09月号 [雑誌]

月刊 アフタヌーン 2008年 09月号 [雑誌]

篠房六郎百舌谷さん逆上する」第7話:百舌谷さんの自由研究

 「樺島君はドMでそーゆー人だから」という認識が百舌谷さんにキッチリできてしまって、ますます断絶を深める二人のコミュニケーション。面白おかしく描かれていながらも樺島君も百舌谷さんも心に酷く傷を負っているのが何と言いましょうか、切ない。

幸村誠ヴィンランド・サガ」第45話:最後の友達

 ああ、先月号でビョルンが「明日」と言っていたのはこういう事だったのか。アシェラッドに対して最後に残した彼の言葉が、戦いに明け暮れた人間だけに、指導者と部下であるだけに重い。

岡戸達哉「火曜午後9時」「DoLL」「夏をおぼえる」

 一人の作家による同時新連載三本。「火曜午後9時」「DoLL」の一見普通な人が抱えている変態性も面白いですが、「夏をおぼえる」の日常が少し進んだステージに移行しそうな空気も楽しい。どの作品も小気味良いダイアローグ繋がれ、且つ雰囲気があって読ませます。
 にしても、同時3連載て作業量とか大丈夫なんでしょうかね。と、余計な心配をしてしまいます。読む方としては嬉しいんですが。

今井哲也ハックス!」cut.3:ダルマさんもビックリ

 みよしはやっぱり変な娘であることだなあ。アホの子、というのとはまた違う、絶対的に他者と違うテンポで生きている感が愉快でもあり、あれあれという感じでもあり。
「パラパラ漫画続き作ってきました! すごいですよ! うう!」
 うう! ってなんだ、うう! って。
 周囲と微妙に噛み合わないながらもいつの間にか彼女の「楽しい」がみんなを引っ張り始めておりますね。

熊倉隆敏もっけ」#45:ショウジョウ

 あ、お酒で静流さんがハジけた……。普段は内にため込む娘さんだけに荒れると大変ですが、結果的には良かったようで何より。

都留泰作ナチュン」第27話:帰還

 深海で賭とも言える脱出を試みるテルナリの前に現れたドル子。一体彼女は何者でどんな秘密を抱えているのでありましょうか。……様々な謎にちょっとずつ答えをほのめかしながら、やっぱり根っこの部分は謎を多く残して第一部完。再来月からの第二部に大期待であります。