2008年 枳棘庵的漫画ナツ100

　だんげさんのところの「ナツ100」企画に参加、ということで。
　一作家一作品という形で挙げて、なるべく巻数の少ないもの、入手が容易なものを、なるべく現在連載中の作品に繋がるものを、と考えて選んでいたのですが後ろ3項目については後半挫折した感が。

女(わたし)には向かない職業

藤原先生の生きる姿勢に憧れます。

週刊 石川雅之 (イブニングKC)

味わいの違うネタを詰め込んだ短編集。「フランスの国鳥」が好きです。

ネムルバカ (リュウコミックス)

「自分は何者になれるのか」という悩みと折り合いを付けたり格闘したりする若者を描いた青春漫画の傑作。

美女で野獣 1 (サンデーGXコミックス)

鼻血を吹き出しながら笑顔で容赦なく殴り合う女の子の楽しげなこと！

福助(1) (モーニング KC)

幸せとは何かを考えさせられる作品。

ギョ (1) (ビッグコミックス)

ホラーと笑いの絶妙な狭間。潤二先生を読むならこの辺から如何でしょう。

皇国の守護者 1 (ヤングジャンプコミックス)

ああ、こんなところで終わってしまうなんて……！

盆堀さん (BEAM COMIX)

何も起らない、しかし溢れる滋味。

コダマの谷 王立大学騒乱劇 (ビームコミックス)

『群青学舎』にもリンクするエピソードあり。とにかく表情と線の美しさが素晴らしい。

雪の峠・剣の舞 (KCデラックス)

「雪の峠」は個人的に岩明均の最高傑作だと思っております。

Qコちゃん 第1巻―The地球侵略少女 (マガジンZコミックス)

可愛くて、しかし、実にしんどい物語。

ひまあり 1 (モーニングワイドコミックス)

「モンゴル兵5万騎」など、小ネタにそそぐ全力が素晴らしい。

妖の寄る家 (ヤングキングコミックス)

『朝霧の巫女』を読む前に。

フィラメント~漆原友紀作品集~ (アフタヌーンKC)

『蟲師』に連なる物語の空気を感じます。

みずいろ 1 (コミックス)

大石先生の描く「自然」と「女の子」の組み合わせは実に素敵です。

流星たちに伝えてよ (バーズコミックス)

大井先生の作品はたくさんありますが、短編を推すならコレ。

ドスペラード (チャンピオンREDコミックス)

近頃まれに見るヒドい（褒め言葉）ラストシーン。

エンブリヲ 1巻 (BEAM COMIX)

おがわ甘藍デビュー作。価値観を揺さぶられます。

ロングロングウェイホーム―かかし朝浩作品集 (ダイトコミックス)

おかしくもやがて哀しきおたくかな。

ちまちま (アクションコミックス)

ういういしくてこそばゆいったらありゃしません。

学園夢探偵獏 (アフタヌーンKC)

夢とエロスと心のヒミツをミステリ的に。

夕日ロマンス(Flex Comix)

ただの姉ではありません、大いに変態な姉であります。キャラ作りが実に巧みです。

鉄子の旅 (1) (IKKI COMIX)

愛憎の鉄オタ道中記。業の深いことであるなあ。

いちごの学校 (ヤングキングコミックス)

教師と生徒のきれい事だけで終わらせない結婚。シビアに切っ先を向けてくるきづき節を初体験するなら1巻完結のこの辺で如何。

暴れん坊本屋さん (1) (ウンポコ・エッセイ・コミックス)

笑って学べる書店業務＆出版業界概要。

茄子 (1) (アフタヌーンKC (272))

茄子をテーマによくぞここまで、という全く異なるエピソードが詰まった短編。

キャノン先生トばしすぎ (OKS COMIX)

エロ漫画でありながら漫画を描くことへの熱がひしと伝わってくる作品。

ニニンがシノブ伝 (1) (Dengeki comics EX)

音速丸の勢いと台詞の数々はもはや奇跡の業であります。

できるかな (SPA! COMICS)

V3収録「脱税できるかな」はギャグマンガ史上最も金と体を張ったネタではありますまいか。

モンスターキネマトグラフ (リュウコミックス)

女性が怪獣に変身。このギャグ的設定で笑いと、そして感動が。

読もう!コミックビーム (Beam comix)

侘び寂びとくだらなさが高度に融合した広告4コマ。読もう、コミックビーム！

バス走る。 (BUNCH COMICS)

バス亭で交差するちょっとした人間模様を瑞々しい感性で描いていて、心に沁みます。

竹易てあし漫画全集 おひっこし (アフタヌーンKC)

トチ狂ったテンションで疾走する青春ギャグ。ネタと画力のギャップがまた。

不死身探偵オルロック完全版 (ビームコミックス)

やぶれかぶれ、というかカッ飛んでいるというか……この味はヒコロウ先生にしか出せません。

もずく、ウォーキング! (1) (ヤングチャンピオンコミックス)

物事を突き詰める思索とそれを行っているのが犬、というギャップが生み出す可笑しみと滋味。

箱舟の行方 (ジェッツコミックス)

しっとりとしていて、ちょっと淫靡で、繊細な恋愛模様。

ナツノクモ 1 (IKKI COMICS)

ネットゲームの世界が舞台ですが、そこに描かれるコミュニケーションの問題は『百舌谷さん逆上する』に通じるテーマではありますまいか。

燃えよペン (サンデーGXコミックス)

いろいろありますが、1冊でまとまっていますし、やっぱ島本先生のマスターピースはこの作品、ということで。

怪・力・乱・神クワン 1 (MFコミックス)

後漢末期を舞台に道術的アクションバトル。そしてヒゲ愛。

成城紅茶館の事情 (ヤングキングコミックス)

この佇まいで実は変態多数登場。TSものでもあり。

鬼斬り十蔵 1 (アッパーズKC)

伝奇と剣劇、『バジリスク』『Y十M』につながる作者のデビュー作オリジナル作品。

あしたの弱音 (BEAM COMIX)

現在連載中『アベックパンチ』にも共通する青春に迷うはぐれものたちのリリシズム。

オーディナリー± (サンデーGXコミックス)

伊万里の無機質さとハードなアクションがイカしてます。

ガンズ&ブレイズ 上 BIC COMICS IKKI

維新後の北海道を舞台に交差する男たちの生き様。太平洋戦争モノだけではない滝沢西方先生の魅力を。

たくらまかん展覧会 (セラフィンコミックス)

「ばっちゃのねこ」のバカらしさは必見。（18禁）

サルまん サルでも描けるまんが教室 21世紀愛蔵版 上巻 (BIG SPIRITS COMICS)

「とんち番長」を始め、数々の伝説のネタはやはり読み直してもすごい。

狐とアトリ―武田日向短編集 (角川コミックス ドラゴンJr. 111-1)

繊細なイラストとやさしい物語のマッチ具合がすてき。

ことこと。?子と孤島? 1巻 Flex Comix

青子先生の明るさと島の自然・人々の描写が大変に爽やか。

初夜―ヴァージン・ナイト (竹書房漫画文庫―ドキドキシリーズ)

一組のカップルが初夜を迎える様の描写の真摯さ。

くらしのいずみ (ヤングキングコミックス)

結婚ていいなあ、とも思わされます。したくてもできませんが。

孤独のグルメ 【新装版】

飯食っているだけなのになんでこんなに面白いのでしょう。

スペース アルプス伝説 (少年キャプテンコミックススペシャル)

登山部にかけるラブでコメでダメな青春。ちっとも登山でないのはやっぱり田丸節。

年刊中年チャンプ (ポプリコミックス)

おバカでかわいい娘さん達のリアクションがたまりません。（18禁）

文車館来訪記 (KCデラックス アフタヌーン)

1巻完でまとまっている作品、ということで。

眼鏡なカノジョ (Flex Comix)

眼鏡を軸にしたラブコメ。色々なタイプの眼鏡っ娘が！

FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)

一生懸命になることの素晴らしさとそれに寄り添う恋愛劇の爽やかさ。

涅槃姫みどろ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

「厄いわね」という決めぜりふのセンスが素敵。

HR ~ほーむ・るーむ~ (1) (まんがタイムKRコミックス)

甘酸っぱいですな。実に。

不安の種 (1) (ACW champion)

無造作に提示される正体不明の恐怖。ゾクゾク来ます。

テンタクル・ラバーズ (メガストアコミックスシリーズ No. 158)

触手モノでありながらラブラブという。（18禁）

屈折リーベ (ジェッツコミックス)

眼鏡好きのバイブルとでも言うべきフェティシズムに溢れております。

魔女の騎士―ヘクセン=リッター (チャンピオンREDコミックス)

触手へのこだわりが詰まりに詰まった怪作。愛でしょうこれは。

ベイビーリーフ (ヤングキングコミックス)

恋愛が残した痛みと成長が切なく伝わってきます。

ふぁにぃみゅうじあむ（1） (シリウスKC)

グロでキュートでUMAな幼女達。

いつも君を感じてる (メガストアコミックスシリーズ No. 145)

エロ描写と情感豊かなストーリー、どちらも高レベル。

ルサンチマン 1 (ビッグコミックス)

非モテ系の魂の叫びが熱いったらありません。

恋の門 (1) (ビームコミックス)

狂い咲く異形の恋愛。恋愛にまつわるあれこれを真っ正面から。

公権力横領捜査官中坊林太郎 1 (プレイボーイコミックス)

素晴らしいキャラ立ちと勢いとカタルシス。

レンズのむこう (ジェッツコミックス)

密やかにエロティックで非常にクるものがあります。

グレイトフルデッド (マガジンZコミックス)

ケレン味あふれるアクションと大胆な画面構成が格好いい。更に先鋭化した作画が新作『ジャバウォッキー』で開花。

新首代引受人 1 (アフタヌーンKCデラックス)

平田先生の近作で読みやすいもの、ということでコレを。

進め!聖学電脳研究部

ギャグ漫画ですが、意志と選択の物語、という著者の作品に通底するテーマも強くあります。

のろい屋しまい (リュウコミックススペシャル)

描き込まれた細かい作画と、ユニークな世界が魅力的。

沈夫人の料理人 1 (ビッグコミックス)

料理漫画であり、精神的SM漫画であります。

踊る島の昼と夜 (Beam comix)

観光地であり、また呪術が息づく場所でもあるバリ島の空気が伝わってきます。

少年少女 (1巻) (Beam comix)

恋愛ばかりではない技巧を凝らしたボーイミーツガールを描く短編集。

聖マッスル 上巻

近頃手に入りやすくなったようで何より。『女犯坊』より手に入りやすいこちらを。

僕の小規模な失敗

『僕の小規模な生活』『うちの妻ってどうでしょう』と合わせてどうぞ。

邪眼は月輪に飛ぶ (ビッグコミックス)

化け梟VS老マタギ、因縁の対決！ ミネルヴァの最期は震えました。

宗像教授伝奇考 1 (1) (ビッグコミックススペシャル)

「異考録」の前に。結構無茶苦茶をやる宗像教授が素敵。

サイコスタッフ (まんがタイムKRコミックス)

「才能」を鍵に展開するちょっと変で熱いラブストーリー。短編の巧い人ですが1巻完結のストーリー物としてこれを推します。

大復活祭 (Gum comics)

『足洗邸』とリンクする話ですがコレ一つでも完結したエピソード。とにかくキャラとアクションがイカしてます。

ぶっせん 上 (F×comics)

とにかく笑える仏門コメディ。

この度は御愁傷様です (モーニング KC)

死せる破天荒なじいさん、生ける子供達を奔らす。

百目の騎士 1之巻 (電撃コミックス)

ガオ休刊に伴い終わってしまったのが実に惜しい作品。

疾風迅雷 1 (ビッグコミックス)

新撰組が現代にタイムスリップ、という驚愕の設定。ぶっ飛んでおります。

木島日記 (1) (ニュータイプ100%コミックス)

大胆な解釈を加えエンタテイメント化させた折口信夫の民俗学。大きすぎる嘘にシビれます。

私家版鳥類図譜 (KCデラックス モーニング)

SF、伝奇、ギャグと幅広い筆を揮う作者の色々なエッセンスが詰まった短編集。姉妹編の『魚類図譜』もどうぞ。

どきどき魔女神判!(1) (チャンピオンREDコミックス)

何かをふっきったようなパロディの洪水。有りか無しかという以前に大いに笑ってしまったんですもの。

やさしいからだ (1) (ビームコミックス)

身体感覚を通じて描く物語はどこかエロティックでもあります。

虹色のトロツキー (第1集) (希望コミックス (218))

安彦御大の歴史モチーフものなら断然これを推します。

宵闇眩燈草紙 (1) Dengeki comics EX

好き放題やってそれが色々とアリになってしまうこの画力。

蛮勇引力 上 (ジェッツコミックス)

有無を言わせない説得力は山口作品随一ではなかろうか、と。

任侠沈没 (1) (ニチブンコミックス)

我が目を疑うイベントが絶え間なく襲い来る作品。非常にぶっ飛んだ怪作であります。

度胸星(1) (KCデラックス モーニング)

こんな凄い作品が打ち切られるなんて……

委員長お手をどうぞ 1 (アクションコミックス)

オーソドックスなところから妙なものまで、委員長という属性の魅力たくさん。

夢のアトサキ (ヤングキングコミックス)

若人達のちょっと青くて苦い、でも前を向いた夢と恋愛の話。

耳かきお蝶 1 (アクションコミックス)

とぼけたキャラ達の愉快なかけあいと、人情がとても魅力的。

ももえサイズ 完全版 Aパーツ (DNAメディアコミックス)

マニアックで変なキャラ達がうごめくとりとめのない作品世界がとても好きです。

プラネテス(1) (モーニング KC)

幸村作品に通じるのは「愛」というテーマなのでしょう。

　ふぅ。コメントつけるのが思いの外大変で時間がかかりました。
　この企画は他の人がどんなのを選ぶのか見るのがとても興味深いですね。