どれえじゃっきぃ『危さん』
- 作者: どれえじゃっきぃ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2008/08/20
- メディア: コミック
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タイトルからして危険球ですが大丈夫ですか秋田書店。自分トコが抱えている大作家に怒られませんか。まあ単行本化したということは大丈夫なのでしょう。多分。
というわけで。
某野球漫画の泰斗の作品とは一切関係なく、内容も野球に一切関係なく、ましてやお酒の話でもなく、この作品は――――ええと、何だろう?
「ロシアからやってきた銀髪の留学生危姫様と愉快な仲間達の抱腹絶倒学園ラブコメ」的な説明が裏表紙にありますがそのような平易な言葉だけで説明しきれる作品ではありません。何と申しましょうか、こう、もっと狂気と混沌に満ちております。そもそも「ラブコメ」なのでしょうかこれは。
全裸であっても全く気にするそぶりすら見せない危姫様。あらゆることに超然としている彼女を中心に異様なテンションで迫るキャラ達。常識や良識を置き去りにしてぶっ飛んでいくストーリー。もう良い話だか何なんだか分かりません。クラクラしてきます。もう後半になると何を言っているのだか脳が理解を放棄し始めますが、言葉の意味は良く分からんが「とにかくすげえ」感はひたすらに加速。いやもう言葉を尽くすよりとにかく読んでくれ、としか。まさに奇作。
この異様なテンションとインパクトは他に類がありません。読んでいて終始圧倒されっぱなし。決して万人にはお勧めしませんが、間違いなく一読の価値あり。これを好くか嫌うかの保証も一切しませんが――。