曙はる『キラキラ☆アキラ』1巻
- 作者: 曙はる
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2008/10/07
- メディア: コミック
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マンションの上下階に住む美波アキラと林桃太郎。縄梯子でつながっている二つの部屋に住むおさななじみを描く青春コメディ4コマ。
スポーツ万能(水泳除く)、明るくて男女問わずみんなの人気者のアキラと、ちょっと太めで家庭的な桃太郎。16歳になった現在も、小さな頃からの「仲良し」が続いている二人。
桃太郎の方は微妙に異性として意識しているものの、アキラの方あんまりにも無邪気すぎる好意なので桃太郎は困ってしまったり嬉しかったり、という。
おさななじみという関係がある故に進退の微妙なラブ――というのとはまたちょっと違った味わいのある二人の関係。まるで兄妹のような通じ合った近しい関係で、互いの好意もきちんと了解されていながら微妙にその好意の性質が違っているところから生まれるほほえましさとじれったさ、とでも申しましょうか。
アキラを意識している桃太郎の繊細な心と、ただひたすらに純粋な「大好き」を前面に出してくるアキラ。アキラが人気者なだけに、自分と彼女との釣り合いや関係を考えてやきもきする桃太郎の真面目さと、それらを全然気にしないアキラの天真爛漫さが実にくすぐったく、そしてあたたかく描かれております。
二人の関係だけでなく、途中からはその友達との関係も含め、よりバラエティに富んだ人間関係を見せるようになって、二人の個性と関係がよりはっきりと描かれるようになってきており、微妙に不釣り合い、でもこれ以上無く仲の良いカップルがどうなるのかなあ、とその進展が気になりつつも、きっと幸せな関係なのだろうなあ、と思わせる明るさと暖かさが魅力であります。