『ヒャッコ画集 〜カトウハルアキWORKS〜』

 連載時にカラーで描かれていた扉絵や販促イラストを収録した画集――ですが、表紙をめくるといきなり主要キャラ全員、1人につき1枚の描き下ろしイラストがあって嬉しい不意打ち。ファンならもうこれだけで買い、ではありますまいか。

 「コミックブラッド」に掲載されたプレ「ヒャッコ」とでもいうべき短編「ホワイトタイガー」も収録されていて、未読者には更におすすめ度が高くなっております。
(→関連過去記事:「ヒャッコ」の前身について

 さらにキャラの初期案やその他設定ラフも先生のコメント付きで収録。火継の今と初期案のあまりの違いに吃驚したり、湊兎はブラジル系ハーフという設定が明かされたり、ニット帽を取った独楽が描かれていたり、名も無きクラスメイト達に実は名前が設定されていたりとそんなサプライズもあり。

 ちょっと表紙がふにゃふにゃで読みにくいかなー、と思ったりもしますが、描き下ろしの多さで個人的には満足度はかなり高い画集でありました。

 ちなみに『夕日ロマンス』関係のイラストの収録は一切無くて、タイトル通り『ヒャッコ』関係のイラストのみを収録しております。
 そんなわけで、いつか『夕日ロマンス』関連のイラストも収録したものが出ないかなー、と。「真田くんと幸村さん」も埋もれないでなんとかして欲しいなー、と。
 いやまあ、こういう形で画集が出たこと自体かなりすごいことなので満足なのですが。