すたひろ『おたくの娘さん』2巻

 おたく生活を満喫している森崎耕太(26歳)の前に現れた少女 幸村叶(10歳)。
 何と彼女は耕太の娘。極めて善良な一般人であるところの娘と、突然父親になってしまったおたく青年、この二人の生活や如何に?

 前巻で、すれ違いと異文化交流を繰り返した末に何とか互いに少しづつ距離を縮める事ができた耕太と叶。しかし、いわゆる普通の「父娘」という関係にはほど遠く、耕太の父親らしい態度を叶が見直しても、おたく要素で御破算で願いましては〜、と三歩進んで二歩下がる叶の信頼感。

 そんなことを繰り返しつつも徐々に信頼を勝ち得て行く耕太でありますが、第15話「耕太の失敗」で、おたくとしての欲望を優先してあまりにもあまりな行動をとってしまい―――。
 お父さん、というより人間として駄目ですわね、これは。さて、ここからどうやって父として、人として正道に立ち返るのでありましょうか。

 そして本道を離れた所では現役高校生なのに大人びた……というより年増の雰囲気を漂わす管理人さんが愛らしい。機械に弱かったり、妙に人が良くてカメラ小僧達にノせられて撮影会モードになってしまったり、面倒見が良かったり。いやもう、佇まいがおっとり系人妻のソレですよ。現役高校生ですけど。
 それにしても「熟女子高生」というのはものすごい言葉であることだなあ。

おたくの娘さん 第2集 (2)おたくの娘さん 第2集 (2)
すたひろ

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