「コミックガンボ」vol.30・31合併号
「ガンボ」は配っているところに出くわしたらもらうようにはしていますが、微妙に時間帯がずれると駅前で配布していなかったりで歯抜けでしかチェックしていなかったり。
そんなガンボですが、今号からあの「ゲームセンターあらし」が復活ということで――
すがやみつる「サラリーマントレーダーあらし」
時を経てあの「あらし」も三十路に突入し、今やしょっぱいサラリーマン。奥さんの出産を控えて自分の収入に不安を覚えたあらしは一攫千金を夢見て株に手を出すことに。株についての知識の無いあらしはかつてのライバル・さとるに教えを請い、株の世界に挑むが――
「えええ〜っ? に 妊娠したあっ?」
「ツワリがひどくてしばらくのあいだ共稼ぎは無理だって〜〜っ?」
「えええ〜っ? 残業代カットのうえに地方税が増税〜ッ?」
「変動利率にしていた住宅ローンの金利も上昇〜ッ?」
「世の中どうなってるんだ? 何とかして稼がなくちゃ首をくくるしかなくなる……」
「でもどうやって稼いだらいいんだ……?」
しょっぱい! のっけからしょっぱいですよあらしさん! かつての英雄の面影はみじんも無く、ただのうらぶれたサラリーマンとしてあらしさんの懊悩がいきなり綴られております。そんな金銭になやむあらしさん、電車の吊り広告で株の記事を見つけると
「……ん? か 株……?」
「30万円が1年で5億円?」
「こ これだ!」
と射幸心丸出しで株に目をつけます。家庭があるというのにこの決断。……あらしさん……。
その後は
「株ってどこで買えるの? 八百屋じゃないよね?」
などという哀愁を感じさせるギャグを差し挟みつつ、株のド素人が「株とはどういうものか」を追っていく感じに。
炎のコマも水魚のポーズもムーンサルトも出てきません。あ、炎のコマは見開きで出ていますが話には絡んでいません。
本当に普通にユルめの株式入門漫画、といった感じであの「あらし」である必然性はほとんど感じられず。
あのあらしがデイトレーダーをやるのであれば
「炎のコマー!」
「!! 株価がどんどん上がっていく!!」
みたいな展開を期待していたのですが、色々と拍子抜け感漂うお話に。
とりあえず、英雄の落日は見たくなかったなあ、と。
まっとうな株式レクチャー漫画として行くのか、どこかでハジけるのかはわかりませんが、協力に証券会社が名を連ねている辺り、レクチャー漫画として続いていくのかしら。うーーーん。