マツリセイシロウ『マイティハート』1巻

マイティ・ハート 1 (少年チャンピオン・コミックス)

　悪の組織の幹部 ヴォルケン様が恋に落ちた相手は、何と正義のヒロイン マイティハート。
　悪と正義の間芽生えた恋は成就するのか。ヴォルケン様の難儀な恋の行方や如何に？

　というわけで、「週刊少年チャンピオン」連載中のちょっとエッチなラブコメであります。

　マイティーハートは悪の組織の下っ端戦闘員にも負けてしまうような激弱ヒロイン。しかし、彼女の羞恥が最大限に高まった時、凄まじい威力を持ったマイティービームが発射されるのだ！

　というおバカな設定で大変素晴らしい。
　ナイスバディで露出度高めの意匠をまとったマイティハートが、怪人達にセクハラを受けて羞恥に顔を真っ赤にする姿が毎回毎回楽しめます。パンチラあり、オッパイポロリあり、触手プレイに乳首絆創膏といったマニアックな趣向あり――とおバカに、そしてお色気たっぷりで男の子の夢満載。
　少年誌連載なので見えないところは決して見せないのも一層ドキドキ感を煽ってステキです。

　そんなお色気要素以外にも、普段は学生として生活しているヴォルケン様＝天河十市と、マイティハート＝舞島心のうれしはずかしな恋愛模様のくすぐったさもまたもう一つの見所。
　委員長気質のお堅くて融通が利かない心と、悪でありながら実は純情木訥な十市の関係。ちょっとずつ近づいていく二人の距離も可愛らしいし、エロコメ要素が時折その仲をぶちこわしてくれるお約束の展開がまた楽しい。

　場をかき回してくれる変態イケメン怪人や、ヴォルケンをお兄ちゃんと慕う博多弁の怪人娘など、サブキャラも魅力的。特にイケメン怪人のアホらしさには圧倒されること間違いなし。
　笑いとお色気がたっぷりのサービス精神に溢れた展開が読んでいて大変に嬉しいです。バカだなあ！　と笑いながら読みつつ、そのおバカ要素のほとんどがお色気に繋がるこの隙の無いサービス精神に大拍手、であります。オススメですよ。