「チャンピオンRED」08年3月号

チャンピオン RED (レッド) 2008年 03月号 [雑誌]

八神健「どきどき魔女神判！」第6話：ドキドキ・イブ

　単行本収録分も大変な事になっておりましたが、今号はもっと大変なことに。「シグルイ」「Oh！ 透明人間」「いけない！ ルナ先生」「胸キュン刑事」「姉DVD」等々、息つく間もないパロディネタのオンパレード。特に「ルナ先生」の再現には大笑いしてしまいました。アクジが死んじゃう〜。
　もはや完全にブレーキを取っ払ってしまった感のある八神先生。このまま是非突っ走って、更なる高みへ到達していただきたい。

藤見泰高/カミムラ晋作「ベクター・ケースファイル」Act.13：エクスターミネーター

　都会の人工的な緑に生息する害虫退治を巡って、稲穂に中華なライバル二人組が登場。稲穂とは対立する手法を採る二人ですが、「悪」ではなく稲穂とは異なる理論で行動しているのが説得力があって面白い。チャイナドレスに人民服、見た目にもキャラ的にも華やかで面白くなりそうです。

木々津克久「フランケン・ふらん」Ep.10：COCKROACH

　ゴキブリまみれ！　そして相変わらず人道的でありながら非道いことをするふらんちゃんでありました。容赦ないなあ！　だがそれがいい。

戸田泰成「ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」第16話：死闘！ ジャイアントロボ!!

　スフィンクス撃破！ 光球出現！ 世界が燃え尽きる危機！ ああっ！ロボが保たない！ そして幻夜登場！
　と、ここしばらくクライマックスの連続ですが、相変わらず今回もクライマックス。仏教寺院にいるくせに神父ルックで聖書を手にしている幻夜とか、この辺のセンス、ハッタリの効かせ方が素晴らしい。

服部三枝「無法少女スミレちゃん」

　第15回新人漫画受賞作、とのこと。黒魔術で友人を助けようとするツインテールの美少女スミレちゃん。しかし、その友人が難儀している姿や、陥れて自分のモノにしてしまおうという意図があったのでした、と。
　女の子かわいいし、パンチラ・触手プレイなどサービス精神あふれる作品で楽しい。ただ、濃ぃぃ要素が凝縮された今の「RED」に掲載されていると、どうしてもインパクトが薄いのは否めないのかな、と。REDの新人さんはレベル高い人が多いと思いますが、周囲の掲載作品が凄まじいものばかりなだけに目立つのは並大抵のことではないと思いますが、頑張って欲しいなあ。

　次号は「いいなり！ あいぶれーしょん」の中嶋ちずな「アリスの100°CC」のプレ新連載があったり、「ヘクセン・リッター」の二ノ瀬泰徳の読切り「まじょろっか」があったりと、ますます変態性と濃さを増していく「チャンピオンRED」。ううむ、凄まじい突破力をもった雑誌だなあ……。