久正人『ジャバウォッキー』4巻
- 作者: 久正人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/03/21
- メディア: コミック
- 購入: 8人 クリック: 43回
- この商品を含むブログ (20件) を見る
連続娼婦殺害事件、ロンドンの街を夜な夜な騒がす怪漢、その名は「切り裂きジャック」!
そのジャックが恐竜人間であるかもしれない、との情報によりロンドンへと向かうサバタとリリー。ロンドンの地下中に張り巡らされた地下下水道と、そこに住まう恐竜人間達。リリー達の前に現れたかつての「クリミアの天使」ナイチンゲール。そして今回の事件の鍵を握るヴェロキラプトルとプロトケラトプスが縺れ合った姿のまま石となった「闘争化石」。
凶行を続ける切り裂きジャックを追って、ロンドンの街を舞台にサバタとリリーが駆ける!
いやあ、この4巻も実にエンターテイメントであります。
車椅子の老媼でありながら、サバタと互角以上に渡り合う英国情報部員・ナイチンゲールであるとか、彼女とリリーの浅からぬ因縁とか、下水道に隠れた恐竜人間達と人間の関係だとか、相変わらず素晴らしくハッタリが効いていてシビれます。
「闘争化石」からの事件の推理とどんでん返しもエキサイティングですが、やっぱり4巻のMVPはナイチンゲール婆さんでしょう。
対峙の一瞬で銃を突き付け合うサバタとナイチンゲール、そして互いに「早い――」だの、
負傷したリリーを前に「戦場の応急処置は手荒いよ。『クリミアの天使』の実力見せてやるさ」で術式開始だの、
高速走行モードの車椅子を吹かしながらサバタに「乗りな恐竜 急ぐんだろ?」だの、いちいち格好良すぎます、婆さん。そしてリリーとの決着の付け方がまたイカすったらありゃしません。
いやあ、ワクワクしますな!
そして次のお話は「ドラゴン・ホース」こと坂本龍馬が登場。「たった一発の狙撃で地球上の全ての恐竜を殺す」という計画を立てる謎の人物サックスマンを追う物語が展開。この話もどうなるのか大期待であります。
- 既刊感想