「チャンピオンRED」08年7月号

チャンピオン RED (レッド) 2008年 07月号 [雑誌]

雑破業/目黒三吉「どみなのド！」ドの1：「拉致られて許嫁」

　冴えない主人公の少年を拉致ってきて「今日からわたしのモノになるのよ!!!」と宣言したデコっ娘。幼い頃に結婚の約束を交わした相手は実はお嬢様で、こんな風に育ってしまっていたのでありました。かなりアレなヒロインですが、ご褒美に足を舐めろ、と言っておきながら自分で赤面してしまう辺り可愛らしい。
　主人公を種馬扱いするバイオレンスなメイドに可愛い顔して策謀家の妹などサブキャラも非常に強烈で、「RED」に嵐を呼びそうな作品がまた一つ始まりました。

中嶋ちずな「アリスの100°CC」第3薫：お姉ちゃんでくんくん♪

　前回あすかの呪いを解いたアオイ君ですが、その反動というか中毒ですっかり惚けた変態に。それを治療しようとする織衣と雪衣の姉妹ですが……
　登場キャラの言動・思考がナチュラルに狂っているので読んでいるとクラクラしてきます。読んだ印象が可愛い、でもエロい、でもなくて「狂ってやがる……」。この作品は一体どこを目指して突っ走っていくのか――いやもう、どんどんやっちゃって下さい。

木々津克久「フランケン・ふらん」Ep.15：ETERNAL BEAUTY

　永遠の若さと美しさを求める夫人と、彼女に施術をしたふらん。研究成果を奪うためにふらんに手を下した夫人ですが……。
　首を切断されたのに「大事なかったし……」と気にも留めずに相手を心配してあげているふらん。素晴らしい度量の広さ（？）です。そして、まあ、「結果」としては夫人の思い通りになったわけで全ては丸く収まってしまいました。
　そして前回登場したヴェロニカはふらんの手伝いとして活躍しており、レギュラーキャラになったようで何より。

藤見泰高/カミムラ晋作「ベクター・ケースファイル」Act.17：勝利のマゴット治療

　　今回はウジを使った治療法のお話。壊死した組織をウジに食わせて治すというアレ。虫は友達！　ヒルとかも使う話を聞きますなあ。他にも傷口の縫合にアリを使う話なども紹介あり。
　にしても毎回おなじみのあんまり必然性もなく入るお色気シーンが良い味を出しております。水戸黄門の印籠みたいな感じの安心感。

　しかし、新連載もそうですがどんどん歯止めの効かない雑誌になっていますわね。類似誌無しのこの独走ぶり。どこまでいくのか楽しみ8割、心配2割、という感じです。