「コミックリュウ」08年8月号

月刊 COMIC (コミック) リュウ 2008年 08月号 [雑誌]

月刊 COMIC (コミック) リュウ 2008年 08月号 [雑誌]

釣巻和「くおんの森」六頁目:書痴のお食事

 初巻頭カラー。モノクロでも繊細な線が美しいですが、色が付くと一層雰囲気がありますな。単行本化の際は是非カラーページのまま収録していただきたい。
 今回は森に背中に薪を背負った勤労少年のあの人が呼ばれ、何と漫画を読みふけることに。しかしまあ、色々大変そうですが内心満更でもなさそうな遊紙君であります。

坂木原レム「フルイドラット」File.2:LIAR LIAR

 ネズミになったミズキさんもプリティですが、人間に戻った時に――なお約束でスネちゃう姿もまた可愛らしい。
 始まったばかりのサイネンとミズキさんの共同生活ですが、背後でもりもりと事態が進行し、それぞれの思惑が絡まっていて緊張感あり。波乱の予感を持ったヒキで次回は一体何が起きるでしょうか。

アサミ・マート木造迷宮」第12話:夕ぐれに…

 ダンナさんの小説のファンというメガネの文学少女登場。実際の姿を知らないというお約束の目の前すれ違い展開ですが、そんな状況でもちょっと嫉妬しているヤイさんが可愛い。
 しかしこの娘さんはレギュラーキャラになったりするんでしょうか。

横尾公敏「妄想戦記 ロボット残党兵」第五話:帝国動く

 ソ連軍とドイツ軍の機械化人間舞台、秘密機関、スパイ、ナチのマッドサイエンティストとか胸が高鳴るワクワク要素てんこ盛り。しかも「ドイツの機械化人間は変形するんですよ」ときたもんだ。この溢れるハッタリとケレン味がたまりません。

いけ『ねこむすめ道草日記』第3話:雨に打たれて道草

 コンビニに寄った際に傘を盗まれてしまった黒菜が人間に仕返ししてやろう! でも何だか人間のためになっちゃったよ、というお話。
 妖怪達が毎回キュートで可愛らしい。
 今回は垢舐めになめ回される黒菜がえっちかったです。

つばな「第七女子会彷徨

 主人公の家に友人女の子が遊びに行く、とうエピソードの読み切り作品。ゆるめの雰囲気でちょっとアホな友人が可愛らしくも愉快です。ちょっとSFな目覚まし装置が微笑ましくもピリっとしたオチを提供していて巧いなあ、と。龍神賞はこれからの作品を読みたいと期待させる新人さんをたくさん出してくるので、個人的にとても注目しております。