八神健『どきどき魔女神判』2巻

どきどき魔女神判! (2) (チャンピオンREDコミックス)

どきどき魔女神判! (2) (チャンピオンREDコミックス)

 相変わらずヒドいですな! もちろんいい意味で。
 というわけで、更なるパロディの洪水が襲う第2巻。読者にとってゴッドマージョが誰なのか、といった物語的な部分はもはやどうでもよく、絶え間なく襲い来るパロディの連打に時に大笑、時にニヤニヤと笑いを垂れ流すのであります。

 にしても、詰めに詰め込んだりといった感のある大量のパロディ。「シグルイ」「フランケン・ふらん」といった同じ「RED」連載作品のネタから「いけない! ルナ先生」のような懐かしのネタ、「姉DVD」のような流行ネタ、そして「ガンダム」ネタまで、アニメ、漫画、ゲームとジャンルを選ばない1巻を上回る密度のパロネタはいちいち挙げていてはきりがない程。1頁に1つ以上、息をするようにちりばめられたネタのバカバカしさにただただ脱帽。

 ストーリーの大枠はうっちゃって、ひたすら個々のパロディのバカらしさで笑いを取りに行く本作は、人によっては全く評価しないということもあるでしょうが、でも、読んで笑っちゃったならそれはもう仕方ない。反則と思おうが何だろうが読者を吹き出させる異様なパワーは間違いなくあります。

 にしても、ラストのスタッフロールで出ている「アクセル:チャンピオンRED編集部」って。一体どれだけアクセルを吹かしたのだ、と。そこはブレーキではないのかと。

 2巻でこの『魔女神判』は完結となりますが、この後『どきどき魔女神判2』に流れは続きます。いやもう、どこまでこのノリで突っ走れるか見届けるしかありますまい。