「アフタヌーン」08年10月号
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/08/25
- メディア: 雑誌
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漆原友紀「蟲師」第四十七話:鈴の雫 後編
最終話。山のヌシに選ばれた女性のエピソード。人と蟲との関わりを描いてきた作品の最後を飾るには象徴的なエピソードでありますが、今までの話がすこし大きくなったような感じでギンコ個人のエピソードや蟲そのものといったことの詳細には最後まで触れず。それもうそういうもの、として読者の想像にゆだねる事を選んだのでありましょう。あんまりクリアになりすぎるのも作品の趣旨と反するでしょうし。本当に最後まで素敵な世界を見せていただきました。
篠房六郎「百舌谷さん逆上する」第8話:百舌谷さん掌握する。
ドM師匠の魂の言葉。いやはや感服しました。感服するのは人としてアレな気がしますが魂が震えたらそれは仕方ない。そして樺島君の弟登場で百舌谷さんが抱える人間関係がまたちょっと複雑化した感じ。自分のことを範とする彼の出現は百舌谷さんをどう変えるのでありましょうか。
岡戸達也「火曜午後9時」「DOLL」「夏をおぼえる」
いやー。ダイアローグの構成がすごく巧みであるなあ、と。「DOLL」の上滑りする二人の会話が微妙な二人の間柄と気持ちを表現してしまっている辺りとか実に。「夏をおぼえる」の先生との会話と、女友達の会話の差とか。