「コミックリュウ」09年1月号

月刊 COMIC (コミック) リュウ 2009年 01月号 [雑誌]

つばな「第七女子会彷徨」7：時空探査機Deepdiver

　今までのエピソードから大きく変わってシリアス（？）でアクティブな導入。やっぱりSFなんだなあ、と思いつつ、さり気なく発揮される麗しき二人の友情。「今のうちに逃げろ！！」って、ヒドい。

いけ「ねこむすめ道草日記」第8話：もっとまぜて道草

　黒菜と大輝のデート（？）と、それにちょっかいを出そうとする河童達妖怪の面々。そこに現れた女郎蜘蛛姉さんのセリフが、「妖怪と人間の関係」というこの作品のテーマについて、一つの鍵となるものでありましょう。大輝と黒菜の関係がはっきりとフィーチャーされた他、天狗が真の姿を見せたりと賑やかで微笑ましい中重要な要素が詰まったエピソードでした。

アサミ・マート「木造迷宮」第16話：風邪

　風邪で寝込んでしまったサエコさんのもとにやってきたヤイさん。甲斐甲斐しく世話を焼いて貰う中で、サエコさんが思い出すのは幼い頃同じように風邪を引いたときのコーイチの優しさなのでありました。
　いやあ、若い頃のダンナさん、実にいい男じゃあありませんか。現在とのギャップが凄いですが。サエコさん、普段が堅いだけに弱っているときは色々と破壊力が大きいです。色っぽいなあ。

安藤維子里「Fusion」（読切り）

　少子化が深刻化している社会。人類の数がカウントダウン式に減っている描写が入り、愛と結婚について個人・社会の両面の視点が入りながら、愛し合う二人の描写、そして――
　ああ、「二人は一つになった」とは、人口減少の描写とはそういうことか、と。大胆な設定で驚かされると共にひどく感心いたしましたその結果の行き着く先の壮大さもちょっと凄い。