高津『マンマ ミーア!』

マンマ ミーア!(メガストアコミックスNo.171)

マンマ ミーア!(メガストアコミックスNo.171)

 タイトルからも分かります通り母親モノ多めの一冊であります。同人「母は強し!」などの作品でキュートな母親キャラを描いてきた作者だけに、その可愛らしさはこの一冊でも健在。

 -ダイエット中のお母さんとイタしてしまう「母さん+α」
 -催眠術に掛ってしまった姉を好き放題にする「1、2…の後で命令を」
 -夜中にコスプレ姿の母親を目撃してしまった息子とのプレイを描く「リビングに居たのはママじゃない」
 -ママさんバレーのコーチを頼まれた少年と体育館で――な「コートの中では平気なの?」
 -雪山で遭難した男を助けに来たのは犬耳娘な救助犬という「雪山よりSOS」
 -カナヅチ少年と美人先生、プールで二人きりのレッスン「僕と先生だけの海」
 -天才少年探偵が追う大怪盗、その正体は何と――母親!「お手柄でしたね少年探偵」
 -何でも夢を叶えてくれるという悪魔を呼び出した男。夢は無いものの、呼び出した代価は請求され……「悪魔と、夢のない男」
 -魂が宿ってしまったフィギュアにおしおき!「僕より大きな人形」
 -神様が選んだ人身御供、しかし身代わりに送られてきたのはその母親で……「困ったときのなんとやら。」
 -そしてオールキャラ総出演の描き下ろし「マンマ・ミーア!

 以上の11編を収録。母親モノを中心に、年上の女の人がヒロインという作品が多いラインナップとなっております。

 母親モノといっても、近親相姦の背徳や、じっとりとしたむせかえるような淫靡なエロス――ではなく、明るくおバカなストーリー展開と、優しく包み込むような愛らしさのある母性とエロスの融合がこの作品の肝でありましょう。大人の立場からHの手ほどきをしていたはずが、いつの間にやら自分も――という風に快楽に徐々に飲まれて余裕が無くなっていく描写がエロっちいです。大きな胸と尻のむっちりと肉感的でありながら、リアル路線ではなくデフォルメが効いた可愛げのある画、というのが個人的には実に好みであります。
 というか、同人以前の某掲示板のネタのころから好きなのでした。

 カテゴライズするなら母親モノ、なのですが印象的には明るくおバカに、優しい年上の女の人と楽しくエッチ、という感じでしょうか。かといってライトなわけでもありません。「近親相姦とかちょっと……」「実母はちょっと……」という人にもそこら辺はあまり拘らずにお勧めしたいな、と。